東光高岳(旧高岳製作所)の専用線は廃止になる?2026年の様子と小山市にある専用線の今後の行方

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廃れていく?東光高岳専用線

今回は栃木県小山市にある会社所有の引込線を見ていきましょう。この線路は東光高岳(旧高岳製作所)が貨物を運ぶ際に使用している線路で、昭和37年(1962年)の工場開設と共に敷設されたという歴史があります。

貨物専用なのでこの線路を一般人が走ることは出来ません。そして運行ダイヤも決まっているわけではないので、一部の鉄道ファンの中では大きな注目を浴びているようです。

私もこの線路の沿線を友達と遊んだり、犬の散歩道として歩いたため、実際に車両を見たりして馴染みの深いものとなっています。しかしながら、近年では引込線の利用も減っていき、老朽化や運用コストなどの問題も出てきているように見受けられます。

今回はそんな東光高岳の引込線の2026年の様子や、今後この線路をどのようにしていくのか、など知る限りの情報を発信していきたいと思います。

東光高岳専用線の2026年現在の様子

まずは2026年現在の東光高岳線の様子を見てみましょう。

東光高岳の工場。ここから貨物列車はスタートするようです。

車両置き場には貨物を運ぶ専用車両が置いてあります。さすがに走る姿を見ることは出来ませんでした。

奥にはコンテナが積載された貨車が置いてあります。恐らく使用はしていないでしょう。

老朽化した踏み板。使用頻度が低いからか、大きなメンテナンスはしてないようです。ちょっと不安ですね。

田園地帯と住宅が広がる沿線。フェンスなども設置されていないので、散歩などでこの線路の上を歩く人が多いです。

一部は東光高岳のものではなく、古河電工所有の土地となっているようです。

工業地帯を抜けていくと城北の市街地へ。不法投棄が多くあり、看板を見ると2025年のつい最近のものです。ゴミを捨てていく人が多いのでしょうか。この辺りは以前は沿線の土地に近隣住民が勝手に畑を作ったりして無法地帯となっていました。現在畑などは全て撤去されたようです。

湘南新宿ラインや新幹線の高架線が見えてきました。この踏切が歩行者が横断できる最後の踏切のようです。

小山市の資料によればここが東光高岳専用線の終点のようで、ここからスイッチバックし、JRの本線に移動し貨物を運んでいるようです。ここは現在はカワチ(ドラッグストア)となっていますが、昔は貨物の敷地になっていたことがGooglemapから確認できます。

カワチが出来る前の画像。奥にコンテナ車が止まっているのが確認できます。ここに東光高岳専用車も止まったのでしょう。

東光高岳線は今後どうなる?LRT導入の可能性は?

AIによるイメージです

このように2026年現在の様子を見て回りました。しかし、東光高岳線の利用は年に数回程度と非常に少なく、恐らく線路や貨物列車の維持費、そして古河電工からの借地の支払いなど、ランニングコストは相当ではないかと予想されています。

もちろん東光高岳も決して小さな工場ではないのですが、時代の変化が大きい今の時代において、土地の有効活用や経費削減はテーマとなっている可能性が高いですね。ここにおよそ10年前ですが、小山市が東光高岳専用線をどうしていくか、という資料が2件あります。

新たな交通システムの検討
2編 新たな交通システムの検討

このデータから専用線に対してこれらのアプローチを考えていることが分かります。

・今後も貨物線として変圧器を輸送したい。
・ただし利用する頻度は低く、旅客用として利用できないかを調査している。
・LRTの導入なども視野に入れているが、採算を取れるかは厳しい。

結論から言うと、今のところ専用線が廃止される可能性は低そうです。

まず東光高岳で作られている変圧器の重量は非常に重く、資料によると大きいもので230トンにおよぶものもあるようです。そのためトラックによる輸送はコスト的にも重量的にも非常に厳しいようです。そのため、年に数回の利用でも専用線による輸送は不可欠となっている可能性が高いです。

問題となっているのは専用線は必要だけど、ほとんど使っていない状態なので、その時に何か使い道がないかということのようです。

資料によればLRTなどの旅客としての導入も検討していて、その調査をしているとのことです。しかしながら、現実的な話としてはLRTの導入は厳しいと言えますし、10年前の調査から現在まで実現されていないのが現実です。

コストが莫大

まずLRTを導入した場合、その維持費が高額になるということになります。宇都宮のLRTは1km辺りの整備費を40億円と試算しているようです。

東光高岳専用線の場合、約5kmなので、年間200億円前後の整備費が掛かるという計算になります。このランニングコストをいかにして回収するか、ということが課題になります。

さらにイニシャルコストについてもバカに出来ません。宇都宮と違い既に土地は借りたり会社で持っていて鉄道は敷いてあるので初期費用はある程度抑えられる可能性は高いですが、そんなに簡単な話ではありません。見て頂いた通り、線路自体は老朽化が進め、踏み板や枕木の交換などは安全や定期利用のために必須でしょう。

さらに電車として走らせるための電気、駅のホームの設置。安全のための柵、そしてLRT本体の値段などを鑑みると、やはり100億円規模の投資は必要となるでしょう。

さらに問題となるのは小山駅までつなぐレールの確保も必須となることです。先ほど見て頂いた通り、線路は小山駅の手前で終点となっています。人を乗せる以上駅までの接地が必要となり、途中で途切れている線を繋げる必要などがあります。

このように初期投資、そしてランニングコストの面でも莫大な費用を負担しなければならないということになります。

採算が取れない

そしてこの莫大な費用を運賃で回収できるか、というのも非常に厳しい問題となっています。見込み客としては沿線に住む住人、そして東光高岳や古河電工などに勤務する従業員が対象となります。

沿線に住む住人はこの当時の資料を見ると約17000人と見込まれています。小山市全体でも高齢化が進んでいる事を考えると人口は微妙に減っていると試算すべきでしょう。

さらに東光高岳やUACJなどの企業は比較的大きいですが、1つの企業に900~600人前後と見込まれています。さらにコミュニティバスのおーバス(小山市のバス)や、車社会などを考えると、利用者は多くて1日1000~2000人前後と見積もります。

仮に2000人の利用者がいて運賃がバスと同じ200円と換算すると、

1日の収入
2,000人 × 200円 = 40万円

年間収入
40万円 × 365日 = 1億4,600万円

ランニングコスト200億円を考えると超大赤字です。当然おーバスより圧倒的に運賃を上げてしまえば需要は減りますから、赤字に拍車を掛けてしまうことになります。

このように考えると宇都宮と同じ方法でLRTを運用すれば市としても企業としても多額の負債を抱える可能性は非常に高いでしょう。

専用線を利用した新しい活用方法

AIによるイメージです

このように旅客事業はコスト的に増大し、頓挫しているのが分かりますが、最近ではこの線路を観光資源として利用する動きがあるようです。最近はテレ東の「乗れない鉄道に乗ってみた」にも出演するなど、PRなどを行っていたようです。

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