辞めたいと言ったら猛反対、強制して子供の恨みに・・気がつけば親だけが必死。そんな習い事必要ですか?

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暴走しやすい習い事を通わせたいという親のエゴ

娘も4歳になり、幼稚園生活も大分慣れてきたようです。そんな時期に考え始めるのが、習い事を始めるべきかどうかということです。周りの保護者が次々と始めると、我が家でも「何か始めないとダメかな?」なんて話になります。

しかし、親がそんな感情が芽生える時期だからこそ、習い事というものに対して逆に慎重になる必要があるべきだと私は思っています。なぜなら習い事というのは何やら少し不思議な力のあるべきものだと感じているからです。親は習い事を子供の人生を劇的に変える薬か何かだと感じてしまう節があるからです。

さらには習い事は月謝や送迎など親も労力を伴うため、子供と一体感を持って取り組んでいると感じてしまいがちです。こうして習い事に盲信してあれやこれやと習い事をさせて子供の気持ちの余裕を奪ったり、無理に行かせてその分野を嫌いにさせてしまう、そんな結末すら迎えてしまいがちです。

それはまるでポケモンをやる感覚と近いものを感じます。「ポケモンマスターになりたい!」と息巻いてポケモンを必死にレベル上げをします。「面倒だけど頑張ってレベルを上げなきゃ」と苦労している感がありますが、本当に苦労しているのは戦わされているポケモンの側であるということを忘れがちです。

当然ゲームならそれで良いかもしれませんが、習い事はリアルな子供の複雑な感情が存在するのです。そんな当たり前の事を親は忘れてゲーム感覚に走っているという嘘のような真実があると私は思っています。

子供の将来の夢を過度に親が決めすぎて、思い通りにならないと暴力で支配する、という極端なことすら起こり得ます。こうして起きた事件が以前にも書いた滋賀医科大学母親殺人事件という凄惨な事件です。

宮川ひかりの事件のモデルとなった滋賀医科大学生母親殺害事件。娘の苦しみと母親の狂気は何だったのか?

ここまで大げさにならなくても、親が抑止力を働かせてどのように習い事を始めても伸び伸びと生活させるにはどのようにしたら良いのか考えてみました。

習い事は親が決めるべきか?

まず習い事を親がどのように捉えるべきか、ということですが、私は習い事とは、好奇心の芽を育めるかどうかが大切だと思っています。

楽しければ勝手に伸びるし、勝手に行くでしょう。そして多少辛いことがあっても乗り切るのも難しくはありません。逆に好奇心が育まれなければ、無理に行かせる必要は無いでしょう。時間とお金の無駄だと思っています。

次に習い事は親が決めるべきか?という問題です。私は習い事は親が決めてしまって構わないと思っています。ただし、それはまだ自分で決められない年齢だったり、まだ自分が何が好きか分からない自我のはっきりしない年齢に限ります。

もし自我がはっきりしていて、行きたくない、興味が無さそう、であったら行かせる必要はありません。「そんなにさっさと行かせない、で大丈夫?」と思うかもしれません。

よくみなさんは習い事をする前に体験教室に行きますよね?そして体験してみて本格的に・・という感じだと思います。しかし私からするとずっと習い事なんて体験教室のようなものです。本格的に始めたからと言って、だから辞める辞めないは難しく考える必要は無いと思っています。

習い事を辞めたいと言われたときは・・

続いては、子供が「習い事を辞めたい、行きたくない」と言った時はどうしたら良いか?ということです。先ほどは「さっさと辞めさせちゃえ!」というスタンスを取っていましたが、実際に辞めさせる時には注意が必要です。

単純に「辞めたい・・」「辞めちゃえ!」では次をやるにしても繋がりにくいですし、あなたが心配しているように辞め癖がついてしまいそうですよね?だからまずは辞めたい理由をしっかりとヒアリングしてあげましょう。

もし、友人関係や先生が厳しすぎて嫌になった場合はまずは状況を見極めましょう。例えばちょっと友達と喧嘩したなどの理由で嫌になった場合は、一時的に嫌になっただけで、仲直りなどでまた行き始めるかもしれません。

しかし、深刻ないじめや、先生の体質や性格改善には難があるでしょう。そこは親が先生に相談してみるのも良いです。そのうえでいじめが深刻なら辞めさせても良いと思います。

先生に関しては体質や指導方針というものを頑なに変えない可能性があるので、「嫌なら他の教室にいってください」という可能性が大きいです。こういう場合は、無理に行かせる必要は無く、他の教室へ行くのもアリでしょう。もし子供がその習い事自体をやりたくないと感じている場合はそれも無理に通わせる必要はありません。

ただし、出来る事なら「やりきった経験」を与えてあげて終わらせてあげるのがベストです。「発表会まで頑張ってみよう!」「ここまでやったら辞めようか」という区切りを話し合ってみても良いです。1つやりきった経験があれば、辞め癖はつきません。

習い事をトラウマにしてしまった時、それが一番の失敗

長々と話しましたが、結局は親は習い事を重く受け取り前のめりになりすぎないこと、そして子供の「辞めたい」に敏感になりすぎないこと、親が一人で必死にならないことです。一番の失敗は、習い事そのものを嫌いになること、習い事を通して親への不信や親子関係にヒビが入ることです。

私たち親はどうしても子供に過剰な期待を掛けがちです。それも親自身が出来ていないにも関わらず、です。例えば幼稚園でも「元気よく挨拶しよう!」「みんなと仲良くしよう!」などと言いますが、それって親は出来ていますか?子供の送迎で自分の子供が元気よく先生に挨拶した後、他の親に挨拶もせずささっと退散していませんか?

職場ではみんなと仲良く出来ていますか?嫌いな上司、話したくない同僚はいませんか?それが良い悪いではなく、自分や大人が出来ていないことを子供に押し付けて自分の美学だけを反映するのはいかがなものかと思うのです。

もちろん習い事を極めて欲しい、根気強く問題を解決しながら続けて欲しいという願いを捨てろということではありません。しかし、だからと言ってそれを出来ない我が子を出来るまで、なぜ出来ないのかと執拗に追い詰める親であって欲しくないのです。特に習い事にはその傾向が強いので、自戒の念も込めて書かせて頂きました。

最後に、習い事についてどんなスタンスの親が最高で子供が伸びるかということについて、私は陸上選手の為末大さんの親の在り方がとても素敵だなと思いました。

私の母は期待をしなかった。何も無い時の自分を知っている人だった。そういう空気だったから、たまたま足が速くて始まった冒険だったからもし全部無くなったら、夢だったと思ってここに戻ればいいかと思えた。

引用元:note、期待をしない母より、 著者:為末大
リンク:https://note.com/daitamesue/n/n07cf49436e50

感心する母に育てられて何がよかったかといえば、私は何かを決断する際に母を一度も気にすることがなかった。私は私の思うような判断をする。それを母が感心する。褒めたり叱られたりは、働きかける側の価値観で基準が決まる。”褒める”には意図しようがするまいが相手をコントロールする力がどうしても含まれる。叱られることはあって、何が母親の価値観で悪とされることかはなんとなくわかったが、褒められることがなかったので、母親に褒められようと頑張るということが一度もなかった。私はただ私が頑張りたいから頑張っていた。

引用元:note、感心することより 著者:為末大
リンク:https://note.com/daitamesue/n/nb815b3407eb7

私なりの結論は子供が才能を持っていると思った時点で一番いい親の態度は、自分の人生に集中することだ。目標を持てと言っている親自身に目標がないこととを、子供はすぐ察知する。負けるなと言っている親が、ちゃんと勝負しているかを子供はちゃんと観察している

引用元:Xより 著者:為末大
リンク:https://x.com/daijapan/status/1087131123702849536?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1087131123702849536%7Ctwgr%5Ef11beaa9a466af22fe075d3f57dd4d0c55c24aae%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fkeikun028.hatenadiary.jp%2Fentry%2Ftamesue_dai

本当にこういった言葉に親のあるべき姿勢というのが凝縮されているなと感じています。

親の出来る事とは結局

・子供の好奇心を伸ばすこと
・子供にそれを嫌いにさせないこと
・親子関係を崩さないこと
・トラウマを植え付けないこと

私たちはこれだけを考えていて、逆にこれだけ出来ていれば習い事の出来不出来なんてどうでも良いのではないかなと思っています。子供が「自分のために頑張ること」そしてそんな子供の背中に夢中にならずに「親が親のために頑張ること」に黙って集中していれば良いのではないかと思います。

そして最後は子供とあなた自身が笑っていればあとは何でも良い、それが親にとって、子供にとってベストな在り方だと思っています。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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