
海沿いの町で親に捨てられた祖父
2025年、1月の末にご先祖代々の地を探しに千葉の鴨川に旅行にやってきました。
祖父のご先祖様の地がこの千葉の鴨川(旧天津小湊町)らしいということで、両親と共にご先祖の地を一度巡ってみようという話になりました。実は祖父(母方)は、一度も?自分の親戚や両親を訪ねることも無ければ、そもそもどこの出自かも一切明かさずに亡くなっていきました。
なぜなら子供の頃に両親は離婚し、父親に引き取られましたが、その父は祖父と弟を残し、別の女性のところへ行ってしまったかららしいです。当時まだ幼い祖父は父親の帰りを待ち続け、餓死寸前のところを親戚に発見され、面倒見てもらったらしいです。
結局父親は帰らず、その女性と別の子供を作り、そのことを祖父はずっと恨んでいたそうです。祖父がポロッと過去を話さない限りは、親戚については聞けなかったらしいです。祖父は私が4歳の時に亡くなり、その後本籍地などの情報をたどって、父が幼少期に過ごしていた地が千葉の鴨川だと判明しました。
今回はそんな祖父の地を訪ねてみたいと思います。
近そうで遠い関東。それが栃木と千葉
とはいえ、栃木県民にとって実は千葉というのは行くのが非常に大変な場所なのです。千葉県までの最短ルートは東京経由でアクアマリンなどを通って千葉の西側から入り、そこからひたすら東を目指すルートが一番近いようです。

ですが、平日のラッシュ時に東京の外環を通るのは渋滞に巻き込まれる可能性が高く、千葉の東に到着してもまたずっと東へと向かわなくてはなりません。かと言って茨城側の高速で行っても、圏央道が途中までしかないため、千葉の途中からは下道でいかなければならないわけです。
こう考えると栃木県民や群馬県民にとっては同じ関東と言ってもとても遠くの地に感じるのです。逆に高速でダイレクトに行ける山梨や静岡の方が近いんですよね。東北道を使えばそこまで混まずに甲府や伊豆半島に向かえるわけなので。

最終的には遠回りですが圏央道で潮来ICで降りて、銚子に寄り、犬吠埼灯台を見学して、ひたすら南下するというルートを選択しました。
犬吠埼灯台灯とその周辺散策
圏央道から潮来で降りて西に向かい、銚子に到着。

犬吠埼灯台までやってきました。犬吠埼の読み方ですが、「いぬぼえさき」かと思ったら「いぬぼうさき」なのだそうです。犬吠埼灯台は関東最東端の地で、日本で一番早い日の出を見ることが出来るそうです。

右手下に見えますのは犬吠埼灯台のポストで、灯台の色に合わせた白いポストでした。ここに手紙をだすと願いが叶う、恋愛が成就することで有名なのだそう。
さっそく入ってみます。入場料は大人300円、小学生以下無料(保護者同伴)とのことでした。

全国で16基しかない「のぼれる灯台」だそうで、千葉県の九十九里浜にちなんで99段あるそうです。一回上り下りしただけで筋肉痛になりました(運動不足)。

太平洋からの眺めが綺麗でした。
犬吠埼灯台の周辺施設

犬吠埼灯台には3つのお店が並んでいます。
・ドライブインなぎさや(お土産屋さんとお食事処)
・犬吠テラステラス(オシャレなカフェと野菜や海産物の直売所?)
・あわび屋(お食事処)
ドライブインなぎさやさんで軽くお土産を買いました。
銚子のお土産と言えば、銚子電鉄のぬれ煎餅。

銚子電鉄は完全に赤字路線だそうですが、こうしたユニークなお菓子事業をしてから鉄道事業でありながらお菓子の売り上げが絶好調なんだとか。特にぬれ煎餅が人気で銚子電鉄の危機を何度も救ったお菓子が有名だそうです。銚子電鉄のぬれ煎餅がどこで売ってるか探してみたら、ドライブインなぎさやさんでも売ってました。
ですが今回は妻のお土産にまずい棒を買いました。

まずい棒は味が不味いのではなく、銚子電鉄の経営がまずいのだとか。まずい棒、うまい棒のパクリみたいな名前ですが、果たしてまずい棒はうまい棒なのか・・(後で食べてみましたが、普通に美味しかったです)
ちなみにまずい棒の種類は画像の通りこの4つがありました。
・うなぎ蒲焼き
・かーるいチーズ
・コーンポタージュ
・岩下の新生姜(岩下の新生姜と言えば栃木市の名産、栃木市民としてコラボしているのは嬉しいです)
妻の要望でうなぎ蒲焼きとかーるいチーズ買いました。

お昼は近くのあわび屋さんへ。昭和の雰囲気の残るお食事処ですが、落ち着いた雰囲気で出迎えてくれました。

刺身も美味しいけど、焼き魚、エビフライも美味しかったです。
安房小湊駅周辺の散策。先祖の地を探す
銚子からはひたすら南下して鴨川を目指しました。犬吠埼灯台から安房小湊駅まで111kmひたすら下道。13時頃出発して、なんとか16時には到着。なんとか日の入りまでには間に合いました。ここからご先祖の地を巡ってみたいと思います。

地図の赤い十字の当たりがかつて祖父の家があった辺りらしいです。ここは現在は鴨川市となっていますが、2005年までは天津小湊町と呼ばれていました。

ご先祖の地は安房小湊駅から徒歩数分のところだそうで、外房線の沿線沿いに住んでいたようです。祖父の親戚?がかつて駅からも近く、列車から家が見えて、かつ減速をしているので列車から飛び降りて帰ろうとしたのですが、打ち所が悪く死んでしまった、という事があったらしいです。
確かに地図で見ると駅の近くでちょうどカーブに差し掛かるので、減速しててもおかしくない、そして家が目の前にあったら飛び降りたくもなりますよね。ですが、絶対に真似してはいけません。

ちょうど外房線の電車が走るこの狭い高架下をくぐった辺りだそうです。

もはや他人の畑やら、民家やらになっていて、どこにそんな家があったのかの遺構はなさそうです。でも、大体こんな所にご先祖様がいたのだと分かって良かったです。祖父はどんな思いで父親を待ち、どんな思いで故郷を捨てたのでしょう。今や知る由もありません。
参内に遮断機のない線路をまたぐ誰も知らない鴨川の神社
ちなみに先祖のかつての地のすぐそばに、吾妻神社というひっそりとした神社が存在します。この吾妻神社は線路をダイレクトにまたがないとお参りできないようです。

参道の途中に踏切も遮断機もなく、「電車注意」の看板だけが存在します。

横から見るとこんな感じ、ちょうど曲がりくねっているので覗き込まないと視覚では電車を確認できず、音と振動で電車が来ることを察知しなければなりません。正直踏切も何も無い線路をまたぐというのはマジで恐怖でした。
私は存じ上げないのですが、境内を電車が走るというのは聞いたことがあっても、遮断機も踏切もない神社というのはかなり珍しいのではないでしょうか?ただ、この安房小湊に存在する吾妻神社の存在はあまり情報も無く、いわば隠れスポット的な感じがするのは私だけでしょうか?
撮り鉄の方とかは好きかもしれませんが、横から線路に近づいて撮影するのは撮る側も運転してる側からしても危ないので控えた方が良いと思います。
ちょうど電車が通過する場面をYouTubeでアップしてる方がいたので載せておきます。
電車とこの神社を撮影した人が少なかったのである意味助かりました。

吾妻神社の参内を上がった景色です。木々でオーシャンビューは見づらいですが、奥に見える建物が鴨川市のホテル三日月です。
ご先祖の地巡りを無事終えて、先祖の守り神に参拝してきました。
潮騒リゾート鴨川。本日のお宿へ

今回止まるお宿はこちら。潮騒リゾート鴨川です。
※こちらに泊まった細かい感想やレビューは後で別記事にてまとめてみようと思います。

オーシャンビューが目の前で見渡せて絶景が綺麗なホテルです。

夜は舟盛りや地元の野菜を使ったお料理を頂きました。従業員は外国人の方が多かったですが、日本語がお上手で接客も素晴らしかったです。お風呂もレストランも特別大きいわけではないですが、落ち着いた雰囲気でお腹いっぱい食べることが出来ました。お客さんもそこまで多くないので、お風呂は貸し切りでゆったり入れました。
こんな感じで先祖の地巡りの1日目は終了。2日目は引き続き安房小湊駅周辺の観光スポットを巡ってみたいと思います。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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