出産、育児に本当に必要なものは何だろう?
「出産前に事前にベビー用品を準備しておきたい」
「赤ちゃんの発達発育には何が必要なのだろう?」
いろんな本を読んでいても、パパママ1年生になる方は、ここの取捨選択がとても難しいですよね。
友達や父母が「これが必要!」と薦められても、時代は変わるし、決められた資金の中では、特に買う物を慎重に見極めたいと思うはずです。
そこで今回は、出産前に不要なもの、そして出産後も赤ちゃんの発達、発育には不要なものを5選、選んでみました。
- 出産してみたら、自分には不要だったもの
- 危険が多く、使用は控えたいもの
- 子供の発達に影響を与える可能性があるもの
この3つの視点で選びました。もちろんそれでも欲しい!と思うかもしれませんし、メリット0というわけではないので、この記事を読んで、じっくり買うか検討してみると良いと思います。
歩行器
昭和の時代には必ずと言ったいいほどみんなが持っていた歩行器。ですが、近年ではあまり使う事をおすすめしていません。
理由の1つは安全性。
歩行器はまだ歩けない赤ちゃんがつま先の力だけで一気に移動できてしまいます。そのため段差などに頭から落下するなどの事故が後を絶ちません。
アメリカではその危険性から販売禁止を推奨され、カナダでは販売禁止となっています。
2つ目の理由としては、赤ちゃんの発達を阻害してしまう点です。
ずりばいやはいはいは腰や手足の筋肉を使う全身運動です。この時期は立てないのではなく、立つために必要な筋肉を形成するための大事な時期です。
それを飛ばして歩行器などで強制的に立たせようとすることで、必要な筋肉を鍛える機会を失ってしまいます。
赤ちゃんの行動というのは、必要に合わせて自分で成長できるようにプログラムされています。なので、個人差がありますが、この時期は寝返りをうつタイミングで、次はずりばい、はいはいと子供は自分の成長に合わせて次の行動をするようにプログラムされています。
歩行器というのは大人主体で成長を飛ばそうとしてしまうので、子供のプログラムされている成長に必要な手順を無視してしまう、そして子供が自分の力で立とうとする、そして歩こうとするチャンスや機会を失ってしまいます。
歩行器は必需品として出産前に買ったりする必要は全くないです。親世代がお古をくれたり、買ってくれたりして、断りづらいというケースもありますが、必要なければ頂く必要も無いでしょう。
実際に使うと子供の機嫌が良くなったりするので、短時間の利用などは問題ないですが、歩行器は幅を取るため、狭い部屋ではあまり移動できないし、上記のような危険性が高いので、目は離せません。
以上の理由などを参考にして、是非歩行器の導入は慎重に検討してみると良いでしょう。
おしゃぶり
おしゃぶりは以前はあごの発達を助けて鼻呼吸を促すと言われていました。
しかし、現代では、使い続けるといろいろと悪い影響が出ると指摘されています。
1つ目の理由として、赤ちゃんがものの感覚を養う機会を奪ってしまうこと。これも子供が生まれつき成長するためのプログラムに深く関わっています。
赤ちゃんは生まれたときはあまり目が見えていません。しかし、やがてものが見えるようになると、1つのものをじっと見るようになります。
そうしているうちに、自分の手というのものに興味を持ち始め、じっと見るようになります。そして自分の意思で動かすことの出来る手を口に入れ、その感触を口で確かめるようになります。
それがどんな形状をしているのか、どんな感触なのか、赤ちゃんは目で見て、次に口を使ってそれを確かめます。赤ちゃんがいろんなものを口にしてしまうというのは、実はいろんな物質を目と口で確かめているのです。
最終的には手を使い手と口と目で確かめるようになるのです。ですが、おしゃぶりはそういった口で感触を確かめるという機会を奪ってしまうことに繋がります。
歩行器と同じように、親主体でその発達段階を塞いでしまうということになります。
2つ目の理由は依存性が高まってしまうこと。
赤ちゃんというのは実は自分の機嫌を自分である程度とることができます。それが指しゃぶりです。
退屈で次にする事がないとき、眠いとき、機嫌が悪いときなどに基本的に指しゃぶりをしています。
しかし、やりたいことが見つかったとき、深く眠ったとき、機嫌が良くなったときに指しゃぶりを自分で外します。これは自分で自分のご機嫌を取れているときです。
しかし、おしゃぶりというのは親主体で与えるものです。赤ちゃんが泣いているときや機嫌が悪いときに親が自ら与えてしまうことで、それが精神安定剤の役割を果たしてしまいます。
なので、何かあったらおしゃぶりをしていないと常に落ち着かない子になってしまいます。なので遊んでいるときや、機嫌が悪いときに自分でおしゃぶりを探してきます。
いわゆる癖になるという事ですが、自分でコントロールできるはずの機嫌をおしゃぶりという大人主体の道具を使用することで、大人に機嫌を取ってもらうことに慣れてしまう。そしておしゃぶりというものに依存してしまう可能性を高めてしまいます。
3つ目の理由は、歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼすという点です。
現在多くの歯科医がおしゃぶりをおすすめしていません。理由としては長時間のおしゃぶりの使用は奥歯に強い力が加わり、歯並びを悪くする可能性があります。
歯並びが悪くなることで噛み合わせに影響し、身体のバランスが歪んだりする原因や、歯磨きが難しく虫歯の原因になったりなど、後々の悪影響を及ぼす可能性が生じます。
短時間の使用であればデメリットばかりではありませんが、依存性や子供の発達の機会を奪う可能性があると考えると、なるべく使用せずに子育てをしていきたいですね。
搾乳器
搾乳器もまた、多くの専門家がおすすめしていません。
母乳の出が悪くなる可能性もあり、乳首が傷つく可能性もあるからです。また、母乳の場合も消毒は必要ですが、搾乳器は洗浄と消毒の手間も大きいです。
赤ちゃんがしっかりと母乳を飲めている場合なら全く必要は無いです。出産前から準備する必要はありません。基本的には手で搾乳し、マッサージで対応することが一番のベストとされています。
ただし、場合によっては導入を検討する必要もありそうです。口唇裂や、口蓋裂などの疾患がある場合や、ママだけ退院して赤ちゃんは入院が必要で母乳をあげる場合などは購入しても良さそうです。
しかし、出産前に慌てて準備する必要はないでしょう。何か飲めない理由があっても出産してからでも十分間に合います。
ベビーパウダー
ベビーパウダーはあせもや湿疹などから守ると言われていますが、汗腺を防いでしまうことで、あせもを余計に悪化させてしまったり、シワに溜まり、かぶれを引き起こしてしまう原因になると指摘されています。
また、ベビーパウダーの主成分はタルクと呼ばれる鉱物で、タルクが採掘される場所と近い層で発がん性物質であるアスベストと近い層に存在しているため、アスベストが含まれている可能性が懸念されています。
アメリカの大手の会社が販売していたベビーパウダーによって卵巣がんになったというニュースが近年ありました。そのニュースではベビーパウダーに含まれていたアスベストによる被害だということで大きな裁判になりました。
現在ではタルクを使用しないコーンスターチと呼ばれるとうもろこし由来の原料を使用しているベビーパウダーもありますが、現在もタルクを使用しているベビーパウダーは存在しています。厚生労働省の基準の一定の基準を満たしているようですが、使用する場合は原料をよく見て選ぶ必要がありそうです。
どちらにしても粉は舞うもので、粉を赤ちゃんが吸い込んでしまうことはあまり望ましくはありませんし、塗り方によっては肌が荒れてしまう可能性を考えると、使用するメリットは少ないです。
首浮き輪
首浮き輪は赤ちゃんの首に浮き輪を付けてプカプカする用具です。
もともとは赤ちゃんがお風呂で全身を使って運動するための知育用具として販売されたものです。この知育用具というところがポイントで、あくまでお風呂の便利グッズ、補助用具として扱うものではないということですね。
これを付けている間に子供が溺れた、窒息したというケースは後を絶たず、実際に死亡事故も起きていて、消費者庁が注意喚起を促しているくらいです。
まず赤ちゃんの首に付けるということですが、もしサイズが小さすぎたら、首の動脈を圧迫する可能性があり、最悪は脳障害にまで繋がります。
逆に首輪のサイズが大きすぎたら、鼻や口を覆ってしまい、窒息の危険性もあります。また、気がついたら外れてしまっていて、沈んで窒息するという可能性も高いです。
高いところから落ちるというケースと違い静かに沈む、静かに窒息するという可能性が高いので、大人がほんの少し目を離したりする隙に事故が起こる可能性が高いです。
つまり、子供が浮いている間に洗髪しよう。ちょっと忘れ物したから1分くらいは、という考えはホントに最悪ですし、そういうちょっとした時間に事故が起こっているのが現状です。
個人的には目を離さなくても、危険度の高さから使用して欲しくないし、なぜ今日まで販売中止にならないのか、というくらいおすすめできない商品です。
しっかりと見極めて買おう
いかがだったでしょうか?ベビー用品は上手く使えば育児や出産を楽にしてくれるものです。
しかし、全てのものがコスパ良し、利便性良し、安全性良しの万能タイプではありません。それぞれのメリット、デメリット、そして個人個人にとってそれは必要なのか見極めて買う必要があります。
今回はデメリットや危険性が高いもの、必要かをじっくり見極める必要があるものを厳選しましたが、全てにおいて十分な注意と利点を考えて購入するかを改めて検討してみてください。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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