和歌山カレー事件の真犯人は誰なのか?林真須美は冤罪?それとも冤罪ではない?事件の疑惑の捜査を解く

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ヒ素カレー事件の真犯人は誰なのか?

今回はこの「毒婦」という書籍から和歌山カレー事件(ヒ素カレー事件)の疑惑の捜査について迫ってみたいと思います。

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和歌山カレー事件と言えば、1998年、和歌山市内の地元の夏祭りで、お祭り参加者に配ったカレーにヒ素が混入していたことで4人が死亡し、67人もの人がヒ素中毒になるという極めて凄惨な無差別殺傷事件として話題になりました。

そしてその後、カレーにヒ素を入れた疑いで林真須美容疑者が逮捕、起訴され、2009年に林真須美容疑者への死刑が確定されました。

しかし、彼女にはカレーを入れるという動機もなく、27年経った今でも本人の自白もなく、物証も心許ないものばかりです。

そこには警察による杜撰な捜査、そして疑わしい状況証拠の数々。そして林真須美を一方的に犯人と決めつけ、国民に毒婦のイメージを植え付けるメディアの操作報道の数々。

果たして本当に林真須美容疑者は毒を入れたのかという疑わしさが世間を騒がせています。今回は書籍から、林真須美容疑者はなぜ冤罪だと言われているのか、様々な視点から探ってみようと思います。

捜査から見えるヒ素カレー冤罪説

警察の捜査における冤罪説は数え切れないほどあるのですが、今回は6つの視点から林真須美容疑者の冤罪の可能性を見てみたいと思います。

・消えた青酸化合物
・4日目の家宅捜査で見つかった謎の白アリ薬剤
・目撃者である少年の矛盾の多い証言
・近畿でも屈指の「虚弱」警察の和歌山県警の迷走
・暴力と暴言の取り調べ
・それでも自白を得られない。存在しない動機

消えた青酸化合物

まず疑わしいのは鑑定で検出した青酸化合物の存在です。もともとこの事件は最初食中毒と疑われましたが、被害者の司法解剖の結果、青酸化合物が検出されたとのことで青酸カレー事件と呼ばれていました。

ところが、後にヒ素が含まれていることが分かると、青酸化合物の存在は徐々に消え始めました。カレー事件の最初の症状はヒ素によるものではなく、青酸化合物による症状なのです。

というのも、ヒ素は無味無臭で、直ちに体調不良の症状が出るわけではありません。しかし青酸化合物はすぐに症状が出ます。カレー事件では被害者はカレーを食べてすぐに嘔吐しているので、これはヒ素だけの症状ではあり得ないわけです。

つまり青酸化合物も併せて混入された可能性を含めて捜査をしなければならないわけです。

確かに青酸化合物は自然界の中に存在しているので、青酸化合物が体内に含まれるのはそこまで不自然ではないということですが、自然界に存在していても、このカレー事件の当日に症状が出て、体内から直ちに気化されない量の青酸化合物が発生しているとは偶然にも出来すぎなのではないでしょうか?

この当時ヒ素は比較的簡単に入手できますが、青酸化合物は簡単に入手することは出来ません。つまり青酸化合物に絞って捜査をしていれば、確実性が高かったということになります。

青酸化合物とヒ素が同時に混入されていたとすれば、林真須美容疑者は犯人ではありません。なぜなら林真須美容疑者には青酸化合物を所持、入手したという気配が無いからです。

ヒ素といえば、林真須美。林真須美であれば間違い無いという一方的なストーリーで無理に押し進めた結果、青酸化合物という存在を無視した杜撰な捜査だと言えるでしょう。

4日目の家宅捜査で見つかった謎の白アリ薬剤

次に疑わしいのは、家宅捜査でのヒ素の発見です。林夫妻が保険金詐欺で別件逮捕されてから早速自宅の家宅捜査が行われています。

その際にヒ素の付着したプラスチック容器が台所のシンク下から発見されました。ですが、この発見についてもかなりの疑わしい点があります。それが以下の4つの疑問です。

・発見されたのが家宅捜査の4日目
・林一家の指紋が無い
・白アリ薬剤という表記について
・カレー事件に関わった研究員の証拠隠滅

発見されたのが家宅捜査の4日目

林家の家宅捜査には、84人の捜査員が家宅捜査をしています。プラスチック容器は台所のシンク下に普通に置いてあったのです。普通なら1日目に発見されていても不思議ではないはず。

なのになぜ家の中に普通に置いてあったプラスチック容器を84人もの人員で見つけるのに4日も掛かるのでしょうか?まるで「見つけてください」と誰かが偽装したように思えるのです。

林一家の指紋が無い

この発見されたプラスチック容器に関しては、林夫妻はもとより子供達も見覚えがないと証言しています。さらには林家の誰の指紋も付着していませんでした。

そもそも事件が青酸化合物からヒ素に切り替わった時点で、保険金詐欺の発覚を恐れた林夫妻はヒ素を処分したと言います。そんな林夫妻がシンク下のヒ素を堂々とそのままにしているのか、疑問に思います。

白アリ薬剤という表記

次なる疑問は発見されたプラスチック容器に「白アリ薬剤」と書かれていたことです。実はヒ素を管理していた夫の林健治はヒ素のことを「重」(おも)と呼んで、ヒ素が入った容器にも「重」と書いて保管していました。

なぜこの容器にだけ「白アリ薬剤」と堂々と書いて、保管していたのか、その理由が不明のままです。

カレー事件に関わった研究員の証拠隠滅

実はこの和歌山カレー事件を担当していた科捜研の研究員が、後に6事件7件の鑑定で証拠隠滅したとして、有罪判決を受けています。

彼はカレー事件の際、まさにシンク下のプラスチック容器や紙コップを扱っていたと言われています。別件でこれだけの証拠隠滅をした人物が、カレー事件ではきちっと捜査したのだろうか?と疑われても仕方のないことです。

目撃者である少年の矛盾の多い証言

この事件において決定的になった証拠の1つとして、目撃者である少年の証言があります。しかし、決定的な証言であるにも関わらず、矛盾が多く信憑性が薄いのです。

少年の証言によると、林真須美は白のTシャツにクリーム色のズボンを着ていたそうです。しかし、実際に着ていたのは、黒のシャツ、黒のズボン、そしてプーさんのロゴが入ったエプロンだったようです。

林真須美容疑者は、太っているのを隠すために、白い服はほとんど着ないようでした。恐らく見たのは林真須美の次女の可能性が高いのでないかと言われています。

彼女は当時白いTシャツを着ていて、体型も林真須美に似ていたため、週刊誌が次女の写真を掲載してしまった事もあったようです。この時点で見間違えとなり、目撃証言の信憑性は疑わしいものなはずです。

さらに目撃者である少年は林真須美容疑者の持っていた紙コップはピンクだったと証言しています。しかし、実際は青の紙コップが捨てられていました。

紙コップはそもそも外側から「ピンク、青、黄色」という順番で重なっていたといいます。しかし、そもそも20メートルも離れた距離から正確に紙コップの色を識別できたのだろうか。ここも疑わしい点です。

そしてこの少年はなぜかぷっつりと姿を消しているのです。

あれだけ報道番組などでも事件の真相を語ったにも関わらず、公判では登場せず一切証言していないのです。彼の証言が全て事実なら、公判でも証言すべきだったと思うのです。

近畿でも屈指の「虚弱」警察の和歌山県警の迷走

実は和歌山県警はこの時までに数々の凶悪犯罪を解決出来ずにいました。

・1988年、自転車で新聞配達をしていた女子高校生が何者かに頸動脈を切られ、殺害された。(犯人逮捕できず)
・1993年、有田市で書店経営者が4000万円を引き出して妻と共に失踪した。(事件とは認定されていないかもしれないが、夫婦は行方不明のまま発見できず)
・同年、阪和銀行の副頭取射殺事件(犯人逮捕できず)
・1995年にスポーツ店主が何者かにバットによって殺害された。(犯人逮捕できず)
・1996年、大学付属病院の乳児用ポットに覚醒剤が入れられ、乳児4人が中毒になる。(犯人逮捕できず)

これだけの凶悪犯罪が揃いに揃って迷宮入りさせてしまった和歌山県警は「虚弱警察」という不名誉な名をつけられてしまったのです。

こうした中、和歌山カレー事件が起きたのですが、こちらは解決して、いわゆる「汚名」を返上した形となったことになりますが、果たしてこれだけの凶悪犯罪を解決出来なかった和歌山県警が、杜撰な捜査や、自白、動機も得られずに、曖昧な目撃証言をもとに、本当に真犯人を捕まえることが出来たのか、疑問は尽きません。

暴力と暴言の取り調べ

そんな汚名返上の焦りと使命感が暴走していると感じるのが、逮捕後の林真須美容疑者への取り調べでした。林真須美容疑者は逮捕から拘置所に移るまでの3ヶ月間の取り締まりは「地獄のようだった」と手紙で述べていたそうです。

机や椅子を蹴飛ばし、怒鳴る、灰皿をぶつける、殴るなどの暴力が日常的に振るわれていたようでした。また、食べ物の中に安全ピンを入れられたり、子供達の写真を見せられ、その写真で頭などを殴るなど、嫌がらせやいじめに近い取り調べを受けていました。

「やりました」の5文字を無理矢理書かせようとしたり、拒否をすると腕を殴ったりもしたそうです。

さらに検事は最後にこのように林真須美容疑者を脅迫したといいます。

一生拘置所生活させちゃるからな。(中略)わしの生きている限り毎年、死刑執行してやるから、そのたびに震え上がってすごせ。健治や子供達は、その度、お前以上に震え上がるぞ!

疑わしい捜査だけではなく、取り調べでも暴力やいじめに近い形で無理矢理自白させようとしたという事を果たして許すことが出来るでしょうか?もし冤罪だった場合、過去類を見ない不名誉と罰を受けるのは和歌山県警の方かもしれません。

それでも自白を得られない。存在しない動機

しかし、そんな暴力的な手段を使っても林真須美容疑者は自白することはありませんでした。

この時は確かに死刑になる可能性があるため、否認していたという可能性を秘めていますが、死刑確定となった今では、自白したところでスクープになっても、判決が変わることはありません。それでもなお、現在まで自白しないのはなぜでしょうか?

そもそも林真須美容疑者がカレーにヒ素を入れる動機がありません。林真須美容疑者はこれまで保険金詐欺で「お金のため」に夫の健治に本人も承諾のうえで、毒を盛っていました。

他人に毒を盛ったのも、それは全て同じ保険金詐欺の仲間だったからに過ぎません。つまり、相手の同意も無く、何の得も無く、毒を入れるような人物ではないのです。

敢えて動機があるとすれば、「激高説」。

カレー作りに参加しなかったことを他の主婦から問い詰められ「激高」したという説。しかし、林真須美容疑者は糖尿病の検査で事前に参加出来ないことは伝えてありました。さらには、他の主婦から冷たくされた後も、林真須美容疑者は普段と変わらない様子だったと言います。

巧みに保険金を騙し取る知能犯がこのくらいの事でカッとするのか、疑問を感じるのです。

メディアの操作によって作り出された犯人

こうして警察の暴走によって、曖昧な物証や証言でも、林真須美が一方的に犯人だとする風潮が強くなりましたが、世間一般において、林真須美が犯人であると広く印象づけたのはマスコミによる暴走でした。

・騒音、ゴミの放置。迷惑で心ないマスコミの群れ
・暴走するマスコミ
・いかにも「毒を入れそうな」犯人像となった放水シーン

騒音、ゴミの放置。迷惑で心ないマスコミの群れ

この事件で徐々にマスコミが事件周辺に集まるようになっていました。しかし、事件で多くの被害者がいる事件周辺では、心身共に疲れ、取材に応じるのも不謹慎だと考える住民も多かったようです。

そんななか、林真須美容疑者の夫の健治は、マスコミをホイホイ自宅に招き入れ、取材に応じます。そんなこんなでマスコミが林家に集まり、自宅で寝泊まりする記者もいたようです。

何にしても近隣で被害者とその家族が心神喪失しているなかで、マスコミを集め、騒音、ゴミの問題などを呼び起こします。

さらには、被害者となった小学生男子の遺体が自宅へ戻ってきたとき、彼を乗せた車をカメラマンや記者が取り囲んだこともあったよう。故人となった小学生の遺体を撮ろうとするカメラマンまでもいたようで、被害者に対する配慮は全く見られなかったそうです。

暴走するマスコミ

さらにマスコミの暴走は続き、林夫妻に疑いの目を向けられると、その有り様は酷い物になっていきます。

林家がゴミを出せば、ゴミを漁り、郵便物が来れば郵便物を覗こうとしたり、ポストから郵便物を抜いたり、しまいには登校していた子供達にまでマイクを向け、しつこく取材したりまでしていました。

そして脚立で2階の子供部屋までしつこく撮影しようとするカメラマンまで現れ、カーテンを閉め、ゴミも出せず、学校も行けずという状態になっていきました。

いかにも「毒を入れそうな」犯人像となった放水シーン

そうしたマスコミ達の悪事に腹を立てて夫の健治が「あいつらに水をかけたれ」と命令しました。

健治は足が悪くて出来なかったため、真須美容疑者に命令したらしいが、どこまで本気だったのかは不明です。しかし、言われたとおり庭に出てマスコミに水を掛けたシーンがまさに、毒を平気で盛りそうな「毒婦」の絵として世間に晒されてしまったようです。

上記の動画のように様々な憶測が流れていますが、間違い無いのはこの放水シーンが絵になりすぎて、「毒婦」のイメージを決定づけてしまったということです。

なぜ林真須美は真犯人となったのだろうか? 因果とも言える振る舞い

こうして、林真須美容疑者は、警察、マスコミ、そしてマスコミを通じて日本全国から「毒婦」として世間に認知されたのですが、近所からも「あの人がやるはずなんてない!」なんて声はほとんど聞かれなかったのです。

近所からも「あの人がやるはずなんてない!」なんて声はほとんど聞かれなかったのです。なぜ林一家を庇護する人はいなかったのでしょう。

・近所とトラブルの絶えない夫婦
・保険金詐欺で生計を立てる謎の一家
・世間にとって林真須美は格好の犯人像だった

近所とトラブルの絶えない夫婦

林夫妻は以前より近隣とのトラブルが絶えませんでした。

夫の健治は麻雀小屋を立てて、昼夜問わず麻雀をやっていたそう。これが迷惑な騒音となっていました。さらに、真須美容疑者は、近くの用水路にゴミを投棄していたようです。

そのような行いが、近隣住民の怒りをより一層強くしていたようでした。そして前述の通りマスコミを呼び込んだことで、さらに近所からの評判をおとすことになります。

保険金詐欺で生計を立てる謎の一家

さらには、そもそもこの家族は一体何で生計を立てていたのか、近隣には分かりませんでした。

林一家はこの時すでに保険金詐欺で生活をしており、働かなくても裕福な暮らしをしていました。近隣住民は健治の事を、暴力団関係者だと思っていたようです。

なぜなら、林一家が住む以前にも、この家には暴力団幹部が住んでいたこともあるが、健治自身もヤクザ映画が好きで、いつもステテコとサングラスだったようです。

それ故に、先ほどのような騒音や不法投棄に関しても表だって誰も反論できなかったようです。そして案の定、ヒ素を使って保険金詐欺をしていた、というのが今回の事件にもぴったりはまってしまい、容疑者として申し分の無い夫婦ということになってしまうわけです。

世間にとって林真須美は格好の犯人像だった

近所にとってはトラブルを起こす迷惑な疑わしい隣人であり、警察にとっては「逮捕」に都合の良いヒ素の詐欺を繰り返す夫婦。マスコミにとってもスクープの取りやすい格好の餌食。

林真須美容と健治の日頃の行いも積み重なってこの事件はさらに迷宮入りをしてしまったといえます。もし、近所と仲良く付き合っていれば、そして保険金詐欺などしていなければ、このような疑いは一切降りかからなかったことだと思います。

日頃の振る舞いが、いかに大切かを物語っているのです。

和歌山カレー事件の真犯人と囁かれる小学生、a氏とは?

こうしたカレー事件の冤罪説を踏まえ、ネット上ではある真犯人説が浮かんでいます。それがa氏と呼ばれる当時小学生だった人物でした。

一時はネット上でも話題になったそうですが、ここもまたあくまで噂の段階で信憑性も薄く、冤罪を生み出す可能性もあるので過信は出来ません。しかし少なくとも、子供のイタズラという可能性も否定できず、小学生でも可能な犯行だった事は否めない事件です。

・ヒ素は当時誰でも入手は容易だった
・以前から続く悪意ある事件

ヒ素は当時誰でも入手は容易だった

まず林一家のガレージもいつも開けっ放しで、ヒ素を持ち出すことは可能だったと言います。ここから犯人がヒ素を持って持ち出すことはそれほど難しくはないようです。

さらに当時ドラム缶は白アリ駆除のほか、殺鼠剤、農薬として出回っていたようで、入手することは容易でした。

事件以前から続く悪意ある事件

実は毒による事件も含め悪意ある事件は以前にも立て続けにありました。

地域の複数の犬が毒殺されたり、犬小屋が放火されるなどの事件もあったようです。さらには、畑に毒がまかれて1年間使えなくなった事もあったようです。

毒物を使って面白半分に犬を殺した愉快犯がいて、それが小学生である可能性は十分にあるのです。しかもその事件は、そもそも林一家が園部に引っ越してくる前から起きていた事件だったのです。

林真須美容疑者の死刑執行はいつなのか?

林真須美容疑者の死刑がいつ執行されるかは現在決まっていません。これは私の予想ですが、恐らく林真須美の死刑執行はされないのではないかと思うのです。

これだけの杜撰な捜査や曖昧な目撃証言、そして確実性の無い捜査官の鑑定があるのです。

そして世間でも冤罪の可能性が広がる中で、もし死刑を執行してしまったら,少なからず世間の批判と司法や行政への在り方を非難されることは間違いはないでしょう。

とはいえ、死刑が確定しているわけですから、何の証拠も無いまま無罪放免というわけには当然行きません。もしかしたら、「獄中で人生を全うしろ」と国も願っている可能性はあります。

いじめのような冤罪事件の被害

様々な状況から和歌山カレー事件の冤罪の可能性が見えてきました。しかし、林真須美容疑者の因果の部分も含めて、私は「絶対に犯人ではない!」と言うことは出来ません。

様々な複雑なものがこの事件に渦巻きすぎて、そしてあまりにも年月が経過しすぎて、考察は出来ても、私たちが真実に辿り着くことは出来ません。

しかし、「冤罪なんて存在しない!」「火の無いところに煙はたたない!」という意見もありますが、私としてはこれだけは言いたいです。

冤罪は起こり得るし、火の無いところに煙は立つのです。

実は、私自身も中学時代にやっていないことに対して、一方的にやったと決めつける、冤罪事件が起きたことがありました。私は中学時代、徒歩通学していたので、自転車は部活の移動以外に使用していませんでした。

そして、当然自転車通学の申請は出しておらず、通学は毎日徒歩でした。自転車には誰のものか分かるステッカーは貼っていました。

そんな自転車がある日、盗まれていました。ショックを受けてはいましたが、どこへ行ったのか検討もつかないので、諦めていました。

ある日、学年集会で先生があることを言い出したのです。

「学校の近くの公園で自転車が見つかった。調べてみたが、自転車通学の許可を出していない奴が、近くの公園にこっそり自転車を置いて、密かに自転車で通学しているものと思われる。こんなことしたって200人の人間がいたら400の目があるんだから逃れられるわけないだろ。後で名乗り出るように」

と集会で話していたのです。当然私はこの時、「ふーん」くらいにしか思っていませんでした。しかし、後ほど同級生から「あの自転車、お前のものじゃないのか?」という事を言われて、「えっ?」てなりました。

そして最終的に先生にも、「お前のものじゃないのか?」と言われました。私はとっさに「あの自転車は盗まれました」と反論しました。

しかし、周りの同級生からは「お前が自転車乗ってるの見たぞ!」などと言う人間まで現れ出しました。何度も言うように、自転車通勤していないにも関わらずです。こうしてやってもいないのに、面白おかしく流行り立てる奴らがやっていたと吹聴し出したのです。

最終的に母親も抗議して、結局その後教員でどのような結論が出たのかは知りませんが、これ以上何も言われることはありませんでした。そして学年の間でもそのことは忘れられていきました。

ですが、私はこの事件を見れば見るほど、この時の私を思い出さずにはいられませんでした。

結局誰が自転車を盗んだのか、なぜ教員でそのような結論に至ったのか、もう知る由もありませんが、この経験から、冤罪というのは間違い無く起こり得ると私は思っています。

おわりに

先述したとおり、林真須美容疑者がやっていないとも言えませんから、私は「無実だ!」などと言うつもりはありません。ただ真実を知りたいと思っていますし、少しでも真実にこの事件が近づいて行ってくれればと日々願っています。

そして、冤罪は誰にでも起こりうるものなのだと、だから身を守る術を普段の生活の中で心得て欲しいなと思うのです。

次の冤罪の被害者にあなたにはなって欲しくありません。この事件で決して他人事だと思わずに、いつどんな冤罪が降りかかってくるか、改めて考える良い機会かもしれません。

そして、マスコミや警察、普段信用している「正義の味方」も、本当に正しいことを言っているのか、味方でいてくれるのか、改めて見直すべきなのかもしれません。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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