絶対に一度は読んであげたいベストセラーの秘密
子供の読み聞かせシリーズで大人気のはらぺこあおむし。3歳になる私の娘にも大人気ではらぺこあおむしのぬいぐるみで遊んだり、Youtubeの音楽に合わせて読み聞かせをしています。
1969年に出版され、50年以上経った今でも不動の人気作品として世界中で大ヒットしている絵本の定番でありロングセラーでもあるはらぺこあおむし。その人気の秘密に迫ろうと思います。
はらぺこあおむしのストーリー
日曜日の朝に卵から生まれたあおむし。月曜日にはリンゴを1つ、火曜日には梨を2つ、水曜日にはすももを3つ、木曜日にはいちごを4つ、金曜日にはオレンジを5つ、と曜日が変わるごとに食べるものも変わっていきます。
土曜日にはなんとアイスクリーム、ピクルス、サラミ、ペロペロキャンディと、果物だけではなく人間のお菓子や動物性たんぱく質にまで手を出します。しかしその晩あおむしはお腹を壊してしまいます。
そして翌日からあおむしは葉っぱを食べて、お腹の調子は良くなっていきます。そうして1週間が経過し、あおむしははらぺこではなくなりました。
そしておなかいっぱいになったあおむしはさなぎになって何日も眠り、そしてカラフルな蝶になります。
非常にシンプルなお話ですね。
誰も知らない本当のあおむしのストーリー
このシンプルなストーリーから学べることは実はたくさんあります。一般的にはらぺこあおむしから学べることはこのように言われています。
大きくなる、成長するということへの期待と希望を伝えている
そしてこのストーリーに対して他にも学べることをブログで書いている人はたくさんいて、どれも様々な視点を持っていて素晴らしいなと思います。
今回は私自身が何度も読んでいるうちに、このはらぺこあおむしが何を伝えているのか、私なりの考察や考えをまとめてみたいと思います。
私がもっとも注目して欲しいのは「何が学べるか」に加えて「どういう想像と考察を加えればより魅力的で感動できるか」の視点で話そうと思います。
絵本に隠された比喩
まず私がもっともこの絵本で注目したのは、絵本で登場するキャラクターや食べ物は人間世界では何を意味しているか?ということです。順に注目していきましょう。
太陽と月
一番最初にお月さまがあおむしの卵を発見しています。そして朝に卵からあおむしが生まれてからストーリーが経過中には太陽が大きく描かれていますね。以外とデカデカと描かれていますが、この月と太陽は誰で、どんなメッセージが込められているでしょうか?
答えはパパとママです。つまり朝も夜も、そして成長している姿をパパとママはずっと見守っているよ。そんなメッセージが込められているのではないかと私は考えています。太陽も月にもちゃんと顔が描かれていています。そして優しい表情をしていますよね?
こんなに大きいのに、以外と目立たない太陽と月、それはこの絵本の主人公は紛れもないあおむしであり、太陽と月はその引き立て役でしかないのです。
「パパもママも、君が一所懸命大きくなっていく姿をちゃんと見ているよ。君が例え間違っても、失敗しても私たちはずっと君を見ていて、いつか立派になっていくことを信じているよ。君の人生は、君が主役だからね。」
そんな優しいパパとママを象徴していると思うと、ほっこりしてきませんか?
果物やお菓子などの食べ物
そしてあおむしが食べていく果物やお菓子などの食べ物にも注目です。そもそもなぜこれほど多くの食べ物を食べる必要があったのでしょうか?基本あおむしは野菜の葉っぱが主食です。ましてやお菓子や肉類など多種多様に食べることはないでしょう。
それは単にいろんな食べ物を出したかったわけではなく、登場する食べ物はあくまで子供達が挑戦していく経験や体験を比喩しているのではないかと推測しています。
子供はたくさんの経験や体験を通して大きく成長していきます。この絵本では「食べる」ことが主なアクションです。もちろん食に対する関心度も上がる本ですが、私はこころの食べ物をたくさん食べること、つまり経験や体験を通して成長していくことの大切さを語っていると考えています。どれだけ食べても身体の成長はある程度限界がありますからね。
それに対して心の成長は無限に成長していくものです。そういった挑戦や経験は子供を大きくしていきます。あおむしが葉っぱだけではなく、さまざまな果物を食べたのはそういった多くの経験をしていってほしいという願いなのではないかと思います。
ですが、人間時には大きく失敗する事もあります。それが絵本でいう、「いろんなものを食べ過ぎること」です。お菓子や肉はあおむしに必要でしょうか?
「調子に乗ってしまった」「遠回りをしてしまった」人間誰しもそんな経験をしてしまうと思いますが、このあおむしも自分には合わない食べ物を食べ過ぎてしまい大きな失敗をします。しかしそういった失敗や過ちもまた心の栄養になり、本当に自分がしたかったこと、するべきではないことを学ぶ良いきっかけになるのです。
現にあおむしは次の日には健全にあおむしらしく、葉っぱを食べて元気になっていきます。自分にとって本当に良いもの、自分に合うものをみつけて「自分らしさ」の発見ではないでしょうか?
美しいチョウにになれた秘密は?
そしてあおむしはやがてさなぎになり、そして最後は美しいチョウになります。人間で言うと、立派な大人になったということでしょう。
ところで、あおむしはなぜこれほど美しいチョウになれたのでしょうか、それは私は今まで話してきた経験や挫折、そして自分の大切な人が常に見守ってくれていたことからだと思います。
多分普通に葉っぱ食べて、月や太陽が見守ってくれたことを知らなかったらこんなに美しいチョウにはなれなかったんだと思います。パパやママから無償の愛を受け、信頼され見守ってもらった。そして自分を信じて様々な挑戦をして、時には失敗したからこそ輝けるものになったと推察しています。
成功ばかりの人間ってつまらないですし、失敗を隠す人間ってあまり魅力的には映りませんよね?時には失敗するからその人の人生が魅力的になるし、多くの人に勇気や希望を与えてくれるものだと思うのです。それをあおむしは美しいチョウになり教えてくれる、そう考えています。
いかがだったでしょうか?もちろん上記を示すヒントや表現はどこにもありません。あくまで私の考察です。ですがこうやって想像を働かせることによってはらぺこあおむしの魅力、ひいては絵本の感動は格段に上がっていきます。子供と楽しみながら、さまざまな発見を探してみてください
魅力だらけのはらぺこあおむし
と、ここまでは内容について様々な考察をしましたが、本全体を見てもたくさんのメリットがあります。
あおむしの食べたものに穴が空いている
絵本の中にこのように食べたものに穴が空いていて面白いですよね。小さい子供はこういう穴に指を入れたりして絵本に興味を持ったり遊んだりしながら親子で絵本を読んだり出来ます。触覚も養えて知育にぴったりです。
歌を歌いながら物語を覚えられる
はらぺこあおむしには歌があります。歌を歌いながら読み聞かせをすることで幼児は一緒に歌いながら物語を覚えていくし、パパやママも楽しいです。また絵本を読みながら歌を聴くことで視覚と聴覚も刺激し、より五感で絵本を楽しめます。
さいごに
いかがだったでしょうか?絵本というのは決して子供だけが楽しむものではなく、親も一緒になって楽しんで良いものです。そして想像して読むことでたくさんの気付きや学びを大人にも教えてくれる、そんな絵本を今後も紹介していきたいと思います。
親子の読み聞かせがあなたにとって大切な時間になりますように。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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