※当ブログでは著作権への配慮により、AIで生成したオリジナルのキャラクター画像を使用しています。実際のキャラクターとは異なるのでご了承ください。

ビングのアニメはどこの国が発祥?なぜ人気なの?
幼児向けアニメ、「ビング」の紹介です。
このアニメはイギリス発祥で他のアニメとは少し内容や構成、そして教育的観点が他のアニメよりとても魅力的です。
何と言っても魅力的なのは、子供だけではく、大人も子供を支援する立場として学びになるからです。なぜビングは教育アニメとして魅力なのか、見ていきましょう。
登場するぬいぐるみの謎。フロップはなんの動物?
ビングの一番の魅力は子供よりも大人が子供に対して「見守る」「支援する」という姿勢を学ぶことが出来る点です。
ビングの世界では、大人は存在していません。その代わりにビングをはじめとする子供達の傍には不思議なぬいぐるみが常に暮らしています。なぜそもそも親がいないのかというエピソードですが、これには制作側にも明確な意図があるようです。
まず大人はどうしても支配的な立場になり、上から教えがちです。そういった上下関係を撤廃して、大人は「上の立場」ではなく、対等な関係を描きやすいキャラクターとしてぬいぐるみという設定にしたようです。
フロップをはじめとする子供達のパートナーは子供達よりわざとちいさく描かれています。これは子供が大人は安心できる存在だと自然に思えるような見せ方で描いているからです。ちなみにフロップは何の動物のぬいぐるみなのかは言及されていません。
そしてこうした子供達のパートナーの在り方が教育でとても見本になります。フロップの例を参考に見ていきましょう。

感情を受け止め、共感する
フロップは、ビングの怒りや悲しみ、喜びを否定せずに受け入れます。まずは「うん、悔しかったね」などと共感し、気持ちを言葉にしてくれるのが特徴です。
これは「感情のラベリング(emotion labeling)」という心理学的なアプローチ。子どもが自分の気持ちに気づき、落ち着けるようになります。
子供は実はこの感情を受け止めてもらい、共感してもらうというのは情緒安定に繋がります。「泣くな!」「怒るな!」という一方的な感情の否定は自分の気持ちを受け取ってくれなかったという自己肯定感の低下に繋がります。
教えるのではなく、一緒に考える
フロップは「こうしなさい」とはあまり言いません。代わりに「どうしたい?」「次はどうする?」と問いかけ、子ども自身が選び、考えることを促します。これは「内発的動機付け(intrinsic motivation)」を育てる関わり方。子どもが自分で判断できる力を育みます。
一方的な教えや支持ばかり受けると、子供は当然ながら考える習慣が薄れてしまいます。また、そこに否定が加わってしまうことで、自分の意見や気持ちを表現しなくなり、「指示待ち」人間になり、自主性や主体性が育たなくなってしまいます。
失敗やトラブルも成長のチャンスと捉える
ビングが失敗しても、フロップは怒ったり罰したりせず、 「それもビングだよ」 と寄り添いながら、学びの機会にします。これにより、「失敗しても愛される」という安心感を得られ、挑戦する心(レジリエンス)が育ちます。
失敗したり間違ったら怒る、罰するというのは日本にある典型的な間違いの1つです。当然意図的な間違いは怒る気持ちは分かりますが、出来ない、分からないで間違えた失敗などは怒ること自体が間違いであり、逆効果です。
失敗を「悪いこと」と思うと、挑戦をしなくなります。また怒られることで、「どうすればよかったか」より「怒られないために動く」という誤った思考が働くようになります。
一見良くなったように見えるけど、とりつくろうように嘘をついたり、大人が褒めてくれそうな表面上のことだけをやるようになります。
過干渉せず、安心できる見守り役
フロップは、子どもが自由に遊んだり、試したりすることを大切にしつつ、危険なときや必要なときにはさりげなくサポートします。:これは「安心の基地(secure base)」としての理想的な親の在り方。子どもが自立と依存のバランスを学びます。
子供は見守られる安心感から挑戦したり、新しい出来事から学習したりしていきます。また、親もいざというときだけサポートすることで大きな事故やケガを防ぐことが出来ます。
短い言葉で優しく伝える
言葉数が少なく、声のトーンも穏やかで、子どもにとって聞き取りやすく、安心感のある話し方をします。子どもは長い説明や説教ではなく、短い言葉で気持ちを受け止められることで安心します。
「それってまんまビングだね」の意味は?フロップの最高の一言!
アニメの中でフロップが「それってまんまビングだね」って言うセリフがありますね。
これってどういう意味なのでしょうか?
これは、単なる感想ではなく、深い意味とやさしさが込められた「承認の言葉」 です。
英語では、「That’s a Bing thing」,「That’s very Bing」と表現されています。
子どもが何かに失敗したり、感情的になったり、突拍子もない行動をしても「あなたはそのままで愛されているよ」、という、無条件の受容と共感の表現です。先ほどの感情を受け止める、共感すると同じようにまずは気持ちを受け止めて上げる。どんな失敗でも受け止めてあげる。
そうすることで健やかな心を育てる土台になります。
ビングに秘められた裏話と世界観。制作側が秘めた想いとは
その他にもビングには、子供も大人も学ばされる様々な裏話があります。
なぜ登場人物は動物なのか?
これは人間ではなく、擬人化した動物にすることで人種や文化の壁をなくすことを目的としています。また、動物という抽象的なキャラクターに置き換えることによって「自分のことだ!」と感じるようにしやすくするためです。
確かに人間だとそのキャラクターの出来事として捉えてしまいますが、動物にすることで、「僕もこんな失敗してしまう!」など自己投影をしやすくなりますし、同じような失敗からどうすれば良いかを主体的に考えやすくなります。
ビングが黒いうさぎなのはなぜ?
本来うさぎと言えば、白いうさぎをイメージするかもしれません。なぜ黒いうさぎにしたのでしょうか?それは人種、文化的な多様性を象徴しているからです。肌の色や、人種に関わらず認められて良いということを表現しています。
また、ビングの世界観はカラフルですが、黒い色は注目を集めやすくするという意味もあるようです。赤のチェックの服は安心感と温かみ、親しみを感じさせます。耳や目の形も「シンプルで、でもちょっと個性的」にデザインされています。
幼児は複雑なデザインより、認識しやすい丸い形・シンプルな色合いを好むことが心理研究で分かっています。個性や多様性を尊重する、その一方で子供の注目を集めやすいデザインにするという意図があるのです。
ビングの世界は子供の日常で起きること
ビングの世界観は動物やぬいぐるみ風の生物が生活する特別な世界観ですが、ビングやビングの周りで起こる出来事は子供達が経験する「日常のこと」です。
これは、日常のあらゆる疑問や失敗から子供達が学びを実践できるようにするためでしょう。ビングを通して起こる自分の失敗や経験をそのまんま考え、活かすことが出来るように工夫されています。
色使いには“感情の安定”を意識
色彩心理学に基づき、背景やキャラの服・小道具も原色+中間色の組み合わせにしているようです。特にパステル調と原色をバランス良く使って、子どもが「楽しいけど落ち着ける」と感じる色合いにするという工夫があります。
動きや視線にも“発達心理”を反映
ビングたちは小さな子ども特有のぎこちない動きを意図的にアニメーションに取り入れています。また、目線の動きや、表情の変化が大きく、ゆっくりしているのは、子どもが理解しやすくするためです。
幼児期は視線の先を追って他者の感情を理解する=「ジョイント・アテンション(共同注意)」を学ぶ大切な時期に配慮しています。
子供の英語学習の教材にもぴったり
ビングは日本語の公式もありますが、当然発祥はイギリスなので英語版もあります。難しい単語をあまり使っていないので子供の英語教材としても使用できますし、大人も初心者の英語聞き取りなどにもオススメです。
まとめ
ビングは子供が日常的な出来事から考えたり学べるアニメとなっています。また、大人もフロップの姿を見て見守り、共感できる親としての手本を学ぶことが出来ます。
そして裏話や制作側の意図などから、全ての子供と大人が子育てを楽しんで、そしてお互いに愛し愛されて良いんだというメッセージが伝わってきます。
また、無料でYouTubeで視聴できるのも嬉しいですね。是非子供と一緒に会話の機会として楽しんでみてください。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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